収録with アジア留学生

10月からのラジオのお仕事はアジアの留学生の座談会の進行役をすることに。オープニングではバリ島のテロ事件を話題にした。その時、イランからのAさんと台湾からのCさんのやりとりが印象的だった。


Aさん「バリ島もイランもイスラム圏だけど。日本人がイスラム教のことよくわからないんですみません、と前置きして話しかけられるのには違和感を感じる。キリスト教や仏教と変わんないよ。イスラム教だけ特別視しなくていいのに。知らないふりするのは頭にくる」


Cさん「いや、ホントにしらないんだと思うよ。肉食べなかったり、断食したり。日本人の日常とはかけはなれすぎて付き合い方がわからないんだと思う。悪気があってとか、知らないふりなんかではなくって、相手に気を遣いすぎて、つい言ってしまうんだと思う。それよりは、パーティーの途中で突然お祈りしにいきなり姿を消してしまったり食べない料理があったり、わけわかんないから特別視されてもしかたないんでは?どうつきあっていいかわかんないよ」


Aさん「え、特別扱いしなくていいんだよ。へんな前置きもいらない。私はイラン人だけど、お酒も飲むし、定期的に祈ったりもしない。」


毒舌だけど、興味深い。確かに、初めましての相手に対しては、知らず知らずに「特別扱いされたくない」気持ちってある。異質性も指摘されたくない。でも相手にしてみたら、精一杯の気遣いであって、悪気があってのことではなかったりするんだよね。私だって、「勉強不足でごめんなさい、でもあなたのこと知りたくて」とアプローチしてしまうことってよくある。ステレオタイプであってもなんらかの形で身につけた知識や得た情報で近づこうとしてみたりしまうことも。それが返って相手を傷つけてしまうこともある。


Aさんのような不快感を感じる人が減るためには、どうしたらいいかしら。まずは違いを教えてもらって賢明に理解しようと努めるよりも、リラックスした気分で共通点を探す心がけを重ねていく方がいいのかな。