ちびっこと、星のかけら。

立川の地元の子ども会から、人手が足りないと、キャンプのお手伝いを頼まれた。
中学、高校、大学時代と、子ども会キャンプの引率はずっと欠かさなかったけど、
社会人になったら、忙しさにかまけてて、ずっとご無沙汰していた。
参加するのは、4、5年ぶりなんじゃないかな。

火おこしだって、バスの中のゲームだって、すっかり忘れてしまっていた。

だから、今回はリハビリのような感じ。少しずつ、子どもたちとの関わり方を覚えなおしていく。

一日目は、カレーライス。おかわり頂戴!自分たちのおなべに作ったカレーは、すぐに空になってしまって、大人のなべのところに、おすそ分けをお願いしに来たこどもたち。


 

おかたづけ。と言っても、ちょっと目を離すと、子どもたちは勝手に遊びだしてしまう。
シャボン玉ができたよ!嬉しそうな顔に、怒る気分は失せてしまって、代わりに写真をパチリ。


八ヶ岳の夜空は、晴れていれば、星座盤そのままに、ミルキーウェイまでばっちり見える。北斗七星、カシオペヤ座、夏の大三角形がくっきりと浮かび上がる。


でも、「みんなで、自分たちの星を作ってみようよ」と子どもたちに、ペンライトを持たせて作った星はもっと美しかった。

 

もちろん、全てが万事、うまくゆくわけではない。皮膚がちょっとかさかさしていて、自分は周りの子たちとなんか違うと感じている子。大人が気遣って声をかけると、「大丈夫」とかえって心を閉ざしてしまう。長距離ハイキングでダウンしてしまう子。ご飯を食べながら、ふだんよりたくさんの活動ですっかり疲れてしまって、眠ってしまう1年生の女の子。
それぞれの子にそれぞれの接し方がいいのか、悪いのか。そんなことも迷いつつ、みんなが楽しく過ごせるように、をポイントに、歩み寄っていく。


2泊3日はあっという間。
お別れの時間はすぐにやってくる。子どもたちに、ちょっとしたプレゼントを贈った。


「ひと班にひとつ、星を、渡します。この星は、ばらばらに切り離せるようになっていますので、班のみんなで一人ひとかけらずつ、持って帰ってください。また、いつの日か、班のみんなで集まるときに、この星のかけらを持ち寄れば、ひとつの星をつくることができます。」


こんなことを考えたのは、前日のあるお母さんの言葉が胸に引っかかったからだ。


1日ごとに、その日の活動で目立った子に表彰状を渡すイベントを担当していて、こんなことを言われた。「一年生は、かわいくて、よくがんばったとほめられる。六年生は、声が大きくて、みんなをまとめたとほめられる。中途半端な2年生のうちの子は、目立たないから、なかなか目をかけてもらえない。世の中、そんなものなんだって、言うこともできるんでしょうけれど。表彰で傷つく子がいることに、もっと気を配って」


なんだか、教育論を盾に、自分の子どもにも賞状がほしいと言われたようで、あまり気乗りがしなかったのだけど。

全員にひとつのプレゼント。喜んでくれたかな。