クリスマスを買いに(2)

昨日までのお話⇒●クリスマスを買いに(1)

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ツリーとお菓子の袋を抱え、ルルとママはアパートに帰ってきた。
シュークリームとエクレアを冷蔵庫にしまうと、ママはまずツリーとリボンの束をビニールから取り出した。


「ルル、リボンをツリーに結んであげて。」ルルはママに言われるままに、ツリーの枝にリボンを結びつけた。
(お花屋さんで見たツリーはもっとキラキラしてたけど....。)物足りなさそうにリボンだけのツリーをルルが見つめていると、お布団の部屋からママがジュエリーボックスを持ってきた。
「今日だけ、ツリーに貸してあげましょう」とママは言って、ネックレスやピアスやブレスレットや指輪をツリーにたくさん引っ掛けてあげた。


「わあ!」ルルは驚いた。ルルとママのツリーはお花屋さんで見かけたよりもっともっとキラキラしだしたのだから。


ママは次にビスケットを取り出した。
「ルル、ビスケットをアルミホイルでつつんであげて。」ママの言われたとおりにすると、お星様や天使やトナカイの形をしたビスケットもキラキラに変身した。(鹿のような形をしたのは、トナカイというのだとさっきママが教えてくれた。)さらにママはセロテープをくるっとまるめてキラキラのビスケットの後ろにくっつけてルルに渡した。ママは、
「窓の好きなところに貼りなさい」と言うので、ルルはいろいろ考えながら、天使が踊り、トナカイがお星様の間を走るようにかわいく窓を飾った。


ルルが窓を飾っている間、ママはチョコレートを溶かし、切込みを加えたエクレアの上にかけた。固まりだした頃、フォークで筋をつけた。お菓子屋さんでもらったヒイラギを添えると、エクレアは小さいノエルに変身した。
80本のろうそくは下をアルミホイルでくるんでまとめ、キャンディーの瓶にいれた。


「よし!」
すっかり用意が整って、ルルとママは手をとりあって喜んだ。

その夜のパーティーをルルはずっと忘れることはないと思う。


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・・・・今日はココまで。ママとルルはどんな夜をすごすかお楽しみに。