素敵な人たち

先週 うれしかったこと。---私にとって憧れの人たちに一気に出会え、お話ができたこと。才能あふれる方たちのオーラを感じ、創造力の刺激とすることができたこと。
その断片を少しばかり書き留めてさせてください。
もしかしたら何年か後の自分は、この日彼らと出会い、刺激を受けたことがきっかけとなって、人生が変わっていくかもしれない。意味のある、重要な日だったと感じるかもしれないから。

谷川俊太郎さん
ボイストレーニングの師匠のお誘いで参加した、毎日新聞主催の「毎日芸術賞」という賞の授賞式会場でお会いしました。式後の懇親パーティーで、ドキドキしながら「谷川さんの『朝のリレー』も、『生きる』という詩も、マザー・グースの翻訳もみんな好きです」と伝えると、谷川さんはにっこりわらって「そうなの。ありがとう」とおっしゃいました。一緒に記念写真も撮っていただき、詩人オーラ吸ってきました。おうちに帰って、玄関に飾ってあったクレーの絵本を眺めながらしばらく余韻に浸ってました。
◆谷川さんの受賞作品 
谷川俊太郎詩選集  1 (集英社文庫) シャガールと木の葉 
◆私の好きな谷川さんの作品 
クレーの絵本 スイミー―ちいさなかしこいさかなのはなし マザー・グースのうた 第1集 おとこのこってなんでできてる おんなのこってなんでできてる

丸谷才一さん
同じく毎日芸術賞の式場にて。毎日書評賞を受賞された『谷沢永一』さんの紙つぶてという作品の選評をされるという立場でいらっしゃいました。大学時代の現代文芸の講義の教材に丸谷氏の作品があったので、私の中では「テキストの中の人」というイメージが強い方でした。選評は「あなたの書評は時に辛辣すぎて書評と呼んでよいものか戸惑ったが、書評の書評たる要素を十分に満たすので評価せざるを得ない。そしてあなたにもう少しこうしてもらったらとお願いしたい点はたくさんあるが、そのお年で考え方を変えよというのはあまりに無理な話なので、どうぞ、これからもそのままで」とユーモアと知性あふれるコメントでした。
◆谷沢さんの受賞作品:
自作自注最終版 紙つぶて 
◆丸谷さんの作品:
文章読本 (中公文庫) 女ざかり (文春文庫)

三宅民夫さん
毎日芸術賞の帰り道でいっしょになり、すこしばかりお話させていただきました。NHK戦後60年企画が芸術賞の特別賞を表彰されて、そのときに三宅さんが「すごくうれしいと同時に励みになった」とコメントされてたのが心に残りましたといったことを伝えると、すごく喜んでくださって、私もうれしくなりました。


相田みつをさんの

そのときの出逢いが 人生を根底から変えることがある

という言葉がくりかえしうかんできた一日でした。